2006/05/18

「2.3.1 あと1枚でハンドが完成する場合」続き

(「2.3.1 あと1枚でハンドが完成する場合」続き)

 前回の記事では、「期待されるカードが、ターンかリバーのいずれかでオープンされる組み合わせ」について考えましたが、ここにひとつの落とし穴があります。それは、期待されるカードがターンとリバーの「いずれにも」オープンされると困る場合がある、ということです。

 ここまで、例としてフラッシュ・ドローを挙げてきましたが、この「困る場合」の例としてもフラッシュ・ドローが分かりやすいかと思います。
 例えば、今、6s-Ksを持っていて、フロップに2s-9s-Adがオープンされ、あと1枚でフラッシュになるのは自分だけだとします。ここで、ターンにQsがオープンされました。フラッシュは完成です。しかし、リバーで7sがオープンされたとします。こうなると話は違います。ボードに4枚のスペードがあるのですから、手札に1枚のスペードがあればフラッシュは完成です。そして、それがAならナッツです。

 期待するカードがターンかリバーで1枚だけオープンされてほしいときの組み合わせは、Outs*(47-Outs)となります。あるいは、「いずれか」の組み合わせから、Outsのうちの2枚がオープンされる組み合わせを引いた数になります。
 フラッシュ・ドローの状態であれば、Outsは9枚なので、1枚だけオープンされてほしいときの組み合わせは 9*(47-9) で342通りとなります。よって、確率は 342 / 1081 = 0.3164(31.54%)で、ポットオッズは 2.16-to-1 となります。

 以下の表は、同じ状況におけるOutsに対する確率とポットオッズの一覧表です。

Outs確率ポットオッズ起こりうる場合の例
200.4995(%)1.00-to-1
190.4921(%)1.03-to-1
180.4829(%)1.07-to-1
170.4718(%)1.12-to-1
160.4588(%)1.18-to-1
150.4440(%)1.25-to-1フラッシュ・ドローかオープンエンド・ストレート・ドロー
140.4274(%)1.34-to-1
130.4089(%)1.45-to-1
120.3885(%)1.57-to-1ワン・ペアからツー・ペア
110.3663(%)1.73-to-1
100.3423(%)1.92-to-1
90.3164(%)2.16-to-1フラッシュ・ドロー
80.2886(%)2.46-to-1オープンエンド・ストレート・ドロー
70.2590(%)2.86-to-1
60.2276(%)3.39-to-1スリー・カードからフルハウス
50.1943(%)4.15-to-1
40.1591(%)5.28-to-1ガットショット・ストレート・ドロー
30.1221(%)7.19-to-1ハイ・カードから特定のワン・ペア
20.0833(%)11.0-to-1オープンエンド・ストレート・フラッシュ・ドロー
10.0426(%)22.5-to-1スリー・カードからフォー・カード

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2006/03/23

シカでした~(誤解によるお詫びと訂正)

 コラム:ポットオッズと期待値にも書きましたが、再びiosanさんからのコメントとトラックバックによる指摘を受けて、私が大きく勘違いしていることを理解しました。
 私が大きく勘違いしていたのは、
  オッズ=期待値(を1として求めた比率)
 だと思っていたことです。これにより、誤った内容の記事を掲載してしまいましたので、コラム:ポットオッズと期待値全面的に書き換えました。以前の記事を読まれた方に誤解を与えてしまい、申し訳なく思います。ごめんなさい。
 それから、以前の記事では「2.2 ポットオッズでコメントによる指摘を納得していない」と掲載しましたが、今は納得しています。指摘していただいたiosanさんに改めて感謝いたします。

 上記にも書いたように、私は「オッズ」の概念を全く誤解していました。自分の勉強不足を痛感しましたが、更なる誤解をしている可能性も否定できないところが情けないところです。「確率」には苦手意識が強く、このブログを書くにあたって勉強し直しました。結構理解したつもりでいたから掲載を再開したのですが、まだまだのようです。
 と、反省だけで終わってしまうのもなんなので、恥かきついでに私の考えと調べたことを掲載します。

 本来であれば、David Sklanskyの著書など系統立てて記述されている参考書を読んだ上で「戦術論」を書くべきなのでしょうが、それをしたくありません。英語の著書を読むのにかなりの時間を要し、その時間を割く気力に欠けていることも読んでいない理由のひとつですが、「自分の考えで、さまざまな要素を消化して、自分なりの内容を書きたい」と思っていることが一番大きな要因です。だから、参考書の考え方に引きずられたくないので、ほとんど読んでいません。
 当然、私が絶対的に正しいことを書いている保障は出来ませんし、見方によっては驕った考えに受け止められても仕方がないかと思います。が、参考書に書いてあることはその本を読めばよいわけですし、また著者に敬意を払う意味でも考え方をコピーしたくはありません。どんな本がよいかについては、私よりもポーカー経験がずっと豊富な方々が、ブログなどに掲載していますので、そちらを見てください。

 今、確率の話を中心に書いていますが、そのような理由からポーカー参考書にはほとんど目を通していません。見るのは、自分で計算した値が、正しいかどうかを確認するときぐらいです。唯一、Catalin Barboianu著Texas Hold'em Oddsだけは内容を理解しようと努めています。もっとも、内容的には確率の話「しか」記載されていないので、ポーカー参考書としては特殊ですが。

 確率の勉強で参考とした本と主なサイトは以下のとおりです。

・谷岡一郎著「確率・統計であばくギャンブルのからくり
・横田 壽さんの確率論入門から順列・組み合わせ
ヨッシーの算数・数学の部屋から順列と組み合わせ

 また、今回の「オッズの勘違い」を正すために、以下のサイトも参考にしました。

The Math Forum - Ask Dr. MathからOdds vs. Probability

 ちなみに、持っているだけですが、以下の本を所有しています。
・David Sklansky著「Hold 'Em Poker
・David Sklansky, Mason Malmuth著「Hold'Em Poker for Advanced Players
・Lou Krieger著「Hold'Em Excellence
・David Sklansky著「The Theory of Poker
・Edwin Silberstang著「Winning Poker for the Serious Player
 …それだけ持っているなら読めよ、という声が聞こえてきそうです。きっと…いつか…多分…読むつもりです。

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2006/03/20

コラム:ポットオッズと期待値

【2006/03/23:お詫びと訂正】
 再びiosanさんからのコメントとトラックバックによる指摘を受けて、私が大きく勘違いしていることを理解しました。
 私が大きく勘違いしていたのは、
  オッズ=期待値(を1として求めた比率)
 だと思っていたことです。これにより、誤った内容の記事を掲載してしまいましたので、全面的に書き換えます。以前の記事を読まれた方に誤解を与えてしまい、申し訳なく思います。ごめんなさい。
 それから、以前の記事では「2.2 ポットオッズでコメントによる指摘を納得していない」と掲載しましたが、今は納得しています。iosanさんに改めて感謝いたします。

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 2.2 ポットオッズでコメントによる指摘を受けて修正を行ないましたが、オッズの考え方がどうも私には馴染みません。いろいろと誤解していた部分もありましたが、コメントやトラックバックによる指摘を受け、また、買ったまままったく読んでいないDavid Sklansky著「The Theory of Poker」に記載されている5カード・ドロー・ポーカーの実例に目を通すことで、オッズが「負ける可能性と勝つ可能性の比率」であることは理解しました。でも、どうも馴染めないのです。それは、私が、オッズではなく、期待値を考えようとしているからかもしれません。

 改めて、期待値について谷岡一郎著「確率・統計であばくギャンブルのからくり」から引用すると、「期待値 = (理論上)平均して戻ってくる金額 / (実際に)賭ける金額」及び「言葉で定義するとすれば『ある特定の賭け方に対し、理論上戻ってくる割合』である」と記載されています(この本では「%」で記載されているのですが、それは省きました)。期待値が1以上である状況が望まれるわけです。

 期待値を1として考えたときに、賭けるチップ量が4ドルの場合、理論上戻ってくる平均チップ量が4であれば良いわけです。
 例えば、同じ状況下で0.2(20%)の確率、つまり5回に1回の割り合いで勝つことが出来ると仮定します。この場合、1回勝つために5回の勝負が必要です。5回の勝負で期待値が1となるような「勝ったときに戻ってくるチップ量」を考えると、毎回の賭けるチップ量が4ドルなら、理論上戻ってくる平均チップ量も4ドルであればよいので、その5回分の20ドルとなります。
 このように考えれば、Outsの確率が0.2のとき、戻ってくるチップ量と賭けるチップ量の比から、20:4 = 5:1 と考えた方が私にとっては自然です。
 ここで注意すべき点は、「戻ってくるチップ量(=ポット)には、自分が賭けるチップ量も含む」ということです。

 オッズと組み合わせの考えに基づき、出ない組み合わせ(負ける可能性)と出る組み合わせ(勝つ可能性)の比率で考えるときは、目の前のポットが対象であり、ポットにはこれから増える(賭ける)チップ量は含まれません。この考え方は、将来的に起こりうる場面を想定する場合に複雑化する、と私は考えています。
 例えば、1-2-2-4のリミットテーブルで、ポジションはButton、プリフロップで自分がコール、BBチェックで2人が残り、フロップで自分はオープンエンド・ストレート・ドローの状態で、BBがベットしたとします。目の前のポットは7ドルです。私が掲載した2.3 フロップでの確率とポットオッズの表では、オープンエンド・ストレート・ドローのフロップでの確率は0.3145で、ポットオッズは2.18-to-1です。今から出す2ドルに対し、今目の前のポットは十分オッズに合います。しかし、期待するカードはターンかリバーのいずれかでオープンされる確率なので、期待されるカードがリバーでオープンされる(ターンでオープンされない)可能性を考え、ターンで起こりうる状況も想定する必要があります。
 必ずリバーまでカードを見ることを想定し、フロップで自分がコールした後、ターンではストレートが完成しなかったが、BBは再びベットすると想定します。その状況で目の前にあるポットは13ドルとなります。この状況におけるフロップ時点でのオッズは合うのでしょうか。ターンで4ドル出すのだから、目の前には 4 * 2.18 で9ドル以上のポットがあればよい? いや、フロップで2ドル、ターンで4ドル出すのだから、合わせて6ドルと考えると、6 * 2.18 = 13.08 でオッズはほぼ合う? いえ、13ドルに自分がフロップで出す2ドルが含まれるのだから、ポットは13ドルではなく11ドルと考えるべきで、オッズは合わなくなります。

 そもそも想定されるポットに自分が出すチップを加算するものではない、とすることがオッズの考え方だと思うのですが、それよりも自分が出したチップを含んだポットを想定した方が、私は自然だと思っています。
 上記の例で言えば、プリフロップが終わってポットは5ドル、フロップで2人とも2ドル出すなら合わせて4ドルでポットは9ドル、ターンで2人とも4ドル出すなら合わせて8ドルでポットは17ドルです。期待値から「戻ってくるチップ量」の比率を考えると、フロップでは3.18:1です。フロップの時点で上記の例のようにターンまで想定すると、自分がフロップとターンで出す6ドルに対し、期待値が1となる比率から算出されるポットは 6 * 3.18 で19ドルとなり、期待値が1を下回ります。

 ということで、もし私のように考える人がいらっしゃれば、このブログに掲載したポットオッズに、それぞれ1を足して考えるようにしてください。

【おまけ】
 いずれ書こうと思っている「駆け引き」について、少し書いておきます。
 上記の例はターンでBBにベットされていることを想定して「期待値が1を下回る」と書いています。逆に言えば、ターンでBBにベットされなければ期待値が1を上回ります。そのために出来ることがあります。フロップで、BBのベットにレイズするのです。BBのハンドしだいで、レイズにコールは出来ても、ターンでベットすることが出来ない可能性があります。ターンで、BBがチェックで、自分もチェックなら、ポットはプリフロップの5ドルとフロップの 4 * 2 = 8ドルで計13ドルです。自分が出した4ドルに対し、ポット(戻ってくるチップ量)が13ドル以上のポットなら期待値が1を上回ります。考え方は違いますが、このときのオッズも(もちろん)合います。
 これが、「オッズに合うようにポットを作る」一例です。

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2006/03/19

2.3 フロップでの確率とポットオッズ

 フロップがオープンされた時点で、まだ見えていないカードの枚数はターンとリバーの2枚です。このときの残りのカード枚数は、52枚から自分のカード2枚とフロップの3枚を引いた47枚です。よって、まだ見えていないカード2枚の組み合わせは、47C2 = 1081通りになります。この1081通りのうち、期待されるカードがオープンされる組み合わせが何通りあるかによって確率とポットオッズが決定します。
 この項では、期待される場面をいくつかに分けて記載します。

2.3.1 あと1枚でハンドが完成する場合

 あと1枚でハンドが完成するような場合、期待されるカードの枚数(Outs)の考え方は、2.1項のターンでの考え方と同じです。例えば、フロップがオープンされた時点で、4枚フラッシュ(フラッシュ・ドロー)の状態なら、あと1枚の同スーツのカードがあればよいので、Outsは 13-4 = 9枚となります。
 期待されるカードが、ターンかリバーの「いずれか」でオープンされる組み合わせを考えるとき、最も楽な考え方としては、47枚から2枚選ぶ組み合わせ1081通りから、期待されるカードがオープン「されない」組み合わせを「引く」手法が挙げられます。
 上記のフラッシュ・ドローの状態であれば、Outsは9枚なので、それ以外のカードは 47-9 = 38枚です。38枚のカードのうち2枚のカードがオープンされる組み合わせは、38C2 = 703通りとなります。これを1081通りから引くと、378通りがターンかリバーのいずれかでドローカード(同スーツのカード)がオープンされる組み合わせ、ということになります。よって、確率は 378 / 1081 = 0.3497(34.97%)で、ポットオッズは 1.86-to-1 となります。

 以下の表は、同じ状況におけるOutsに対する確率とポットオッズの一覧表です。

Outs確率ポットオッズ起こりうる場合の例
200.6753(67.53%)0.48-to-1
190.6503(65.03%)0.54-to-1
180.6244(62.44%)0.60-to-1
170.5976(59.76%)0.67-to-1
160.5698(56.98%)0.75-to-1
150.5412(54.12%)0.85-to-1フラッシュ・ドローかオープンエンド・ストレート・ドロー
140.5116(51.16%)0.95-to-1
130.4810(48.10%)1.08-to-1
120.4496(44.96%)1.22-to-1ワン・ペアからツー・ペア
110.4172(41.72%)1.40-to-1
100.3839(38.39%)1.60-to-1
90.3497(34.97%)1.86-to-1フラッシュ・ドロー
80.3145(31.45%)2.18-to-1オープンエンド・ストレート・ドロー
70.2784(27.84%)2.59-to-1
60.2414(24.14%)3.14-to-1スリー・カードからフルハウス
50.2035(20.35%)3.91-to-1
40.1647(16.47%)5.07-to-1ガットショット・ストレート・ドロー
30.1249(12.49%)7.01-to-1ハイ・カードから特定のワン・ペア
20.0842(8.42%)10.8-to-1オープンエンド・ストレート・フラッシュ・ドロー
10.0426(4.26%)22.5-to-1スリー・カードからフォー・カード

 フロップでのポットオッズですが、自分が出すことになるチップ量については、深く考える必要があります。
 ターンを見るためにコールしますが、もしかするとリバーを見るためにもチップを払わなければいけないかもしれません。そのように考えるなら、ポットオッズはターンとリバーの両方で払うチップ量とそれに伴ったポットを意識しなければなりません。
 この項では単純に確率のことだけを記載していますが、むろん、ポーカーは確率がすべてではないので、いろいろ考えることが必要です。

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2006/03/16

2.2 ポットオッズ

2.2 ポットオッズ

 ポットオッズとは、ざっくり言って「今出そうとしているチップ額に対するポットの確率的妥当性」を意味します。
 例えば、ターンで、コールするために4ドルのチップを出す必要があり、このときポットが16ドルだったとします。4ドル出して16ドルのポットなので、リバーに期待されるカード(勝つことの出来るカード)の オッズは 16:4 = 4:1(4-to-1) で 、確率的には1/(1+4) = 20% であれば妥当だといえます。つまり、この状況で、ガットショット・ストレート・ドローならオッズはまったく合わないし、ストレート・ドローならオッズはわずかに合わないし、フラッシュ・ドローであればオッズはほぼ合っているし、フラッシュ・ドローかオープンエンド・ストレート・ドローのいずれかでよいならオッズは十分に合っている、と言えます。

 前項でリバーで期待されるカード(Outs)がオープンされる確率について記載しましたが、これをポットオッズに置き換えると以下の表になります。

Outsポットオッズ起こりうる場合の例
201.3-to-1
191.42-to-1
181.56-to-1
171.71-to-1
161.88-to-1
152.07-to-1フラッシュ・ドローかオープンエンド・ストレート・ドロー
142.29-to-1
132.54-to-1
122.83-to-1ワン・ペアからツー・ペア
113.18-to-1
103.6-to-1
94.11-to-1フラッシュ・ドロー
84.75-to-1オープンエンド・ストレート・ドロー
75.57-to-1
66.67-to-1スリー・カードからフルハウス
58.2-to-1
410.5-to-1ガットショット・ストレート・ドロー
314.3-to-1ハイ・カードから特定のワン・ペア
222-to-1オープンエンド・ストレート・フラッシュ・ドロー
145-to-1スリー・カードからフォー・カード

 実戦向けには、よくある場面から少しずつ覚えていくのがよいかもしれません。例えば、フラッシュ・ドローの場面では、コールするのに2ドルのチップが必要ならポットは8ドル以上、4ドルのチップが必要ならポットは16ドル以上が必要、という具合にです。

 ポットの大きさを意識してプレーすることは重要なことで、その意味からも常にポットオッズを考えることは有益です。上手な(強い)プレーヤーは、ポットに対するオッズを考えるだけではなく、オッズに合った(あるいは、オッズに合わさせないような)ポットを作るようにプレーしています。
 ポットに見合ったプレーが出来る、ということは上達のひとつの指標になるかと思います。

【2006/03/17追記】ポットオッズの計算方法が間違っていましたので、全体的に修正しました。iosanさん、ありがとうございました。

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2005/01/26

Wikipediaの「ポーカー」

 ウィキペディア(Wikipedia)というのはフリーのオンライン百科事典です。
 ウィキペディアの大きな特徴は、閲覧者が編集者となりうる、という点です。ウィキペディアにある単語は誰でも自由に編集することが(ない単語は追加することが)可能です(ただし、校閲している人たちがいるようです)。
 より多くの人たちによって記述が増えるため情報量は豊富です。しかし、自由に記述ができるがゆえに、信頼性に対する問題点も指摘されています。
 WikiPediaのジレンマからリンクをたどり、Wikipedia について「スイングバイの正しい説明を求む」を読んでいて、ふと思いました。果たして「ポーカー」についてはどのように記述されているのだろうか、と。

 読んでみて思ったのは、「明らかな間違いもあるけど、私には正しいかどうか分からない微妙な説明もある。もっと記述したほうが良いと思うようなこともある。また、項目の構成ももう少し工夫のしようがあるのではないだろうか」ということです。
 具体的には、明らかな間違いとは「セブン・スタッドの説明」など、微妙な説明とは「フロップ・ゲームという言い方はしてもフロップ・ポーカーという言い方はするのかな」など、もっと記述とは「キャップについて説明があってもいいかな。ホールデムの説明はもっと詳しくてもいいかな」など、構成の工夫とは「ハンドの説明の後は、各ゲームの説明をして、その後に用語集のほうが良いのでは」など、です。

 大風呂敷を広げると、私がこのブログを作ったのは「ポーカーの世間に対する認知度を上げたい」という気持ちがあったからです。フリーな百科事典ということで、ウィキペディアを利用する人は多いと思います。ウィキペディアで「ポーカー」を読んだ人が、(おおむね正しいだけに)この内容を鵜呑みにしてしまうことが、日本のポーカー界にどのような影響を与えるか気がかりです。

 「じゃあ、自分はどうしたいのか」という点を述べず申し訳ありませんが、皆さんの意見をトラックバックやコメントでぜひお聞かせください。
 概念的なことでもかまいませんし、具体的に「あそこの記述はおかしい」と指摘していただくのも歓迎です(私も勉強になりますので)。よろしくお願いします。

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2004/12/09

「2.1 ターンでの確率」続き

(「2.1 ターンでの確率」続き)

 確率に慣れるため、もう少しターンでの局面を考えてみます。
 ターンまでに自分のハンドとボードを合わせて4枚同スーツのカードが見えている場合、リバーでフラッシュが完成する確率はどうなるでしょうか。同スーツのカードは全部で13枚あり、4枚がターンまでに見えてますので、リバーで期待されるカードは(13-4)で9通りとなります。この場合、確率は9/46=0.196(19.6%)となります。
 ターンまでに自分のハンドとボードで4567のシーケンスができている場合、リバーで8か3が出てストレートが完成する確率はどうなるでしょうか。ターンまでに見えていないそれぞれのカードは4枚ずつあるので、リバーで期待されるカードは(4+4)で8通りとなります。この場合、確率は8/46=0.174(17.4%)となります。
 ターンまでに自分のハンドとボードでツー・ペアができている場合、リバーでフルハウスが完成する確率はどうでしょうか。ターンまでにそれぞれ2枚のカードが見えているので、リバーで期待されるカードは((4-2)+(4-2))で4通りとなります。この場合、確率は4/46=0.087(8.7%)となります。

 これらの例から、どういう手ができるかに関わらず、期待するカードの枚数によって確率が変わることが理解できます。そして、その期待するカードの枚数(Outs)と確率の関係は次の表で表すことができます。

Outs確率起こりうる場合の例
200.435(43.5%)
190.413(41.3%)
180.391(39.1%)
170.370(37.0%)
160.348(34.8%)
150.326(32.6%)フラッシュ・ドローかオープンエンド・ストレート・ドロー
140.304(30.4%)
130.283(28.3%)
120.261(26.1%)ワン・ペアからツー・ペア
110.239(23.9%)
100.217(21.7%)
90.196(19.6%)フラッシュ・ドロー、スリー・カードからフルハウス
80.174(17.4%)オープンエンド・ストレート・ドロー
70.152(15.2%)
60.130(13.0%)
50.109(10.9%)
40.087(8.7%)ツー・ペアからフルハウス
30.065(6.5%)ハイ・カードから特定のワン・ペア
20.043(4.3%)オープンエンド・ストレート・フラッシュ・ドロー
10.022(2.2%)スリー・カードからフォー・カード
 これは、単純に 約 0.0217 * (枚数) です。

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2004/11/23

2.1 ターンでの確率

2.ホールデムの確率論

 ホールデムにおいて、確率を考えることは重要です。ただ、私は記憶力の良いほうではないので、確率を覚えるのではなく、大体の数字を計算するようにしています。それほど間違った考えではないと思っていますが、これを機に再学習したいと考えています。

2.1 ターンでの確率

 ホールデムでの確率を学ぶ上で、一番理解しやすいのはリバーにオープンされるカードの確率なので、ターンがオープンされた場面について考えます。
 ターンまでに見えているカードは、自分のホール・カード(ハンド)2枚とボード上のコミュニティー・カード4枚の計6枚です。よって、残りの見えないカードは(52-6)枚で46枚です。今後のために表現を変えると、リバーには46通りのカードがオープンされる可能性があります。
 実際にディーラーが手にしている残りのカードは、テーブルにn人いれば(52-2n-4)ですが、他人のハンドは見えていないので確率的にはディーラーが手にしている残りカードと同じ扱いになります。もし、何らかの理由で他人のハンドが分かったのであれば、そのカードを差し引いて確率を考えることは可能です。
 次にリバーにオープンされることを期待するカードが、残り何枚あるかを考えます。例えば、自分のハンドにAが1枚あって、ターンまでにAが1枚もオープンされていなければ、リバーでAペアできることを期待するカードは(4-1)で3通りとなります。この場合、確率は3/46=0.065(6.5%)ということになります。
 簡単なことをくどい言い回しで説明しましたが、今後の記載する内容はすべて同じ手法で行なうので、この簡単な内容をよく理解してください。

 「全部でN通りの組み合わせがあるとき、R通りのカードがオープンされる確率は、R/N(*100%)である」が基本です。「N通り」はnCrで簡単に求められます。nCrを使うと「全n枚からr枚を取り出すとき、その組み合わせは nCr = n! / ((n-r)! * r!) 通り」と計算することができます。例えば、全4枚から2枚を取り出す組み合わせは、4C2 = 4!/((4-2)! * 2!) = (4*3*2*1)/((2*1) * (2*1)) = (4*3)/(2*1) = 12/2 = 6 で、6通りになります。リバーにオープンされるカードの組み合わせをnCrで計算すると、46C1 = 46!/(45! * 1!) = 46 で、46通りです。
 ターン後の場合は分かりやすく考えることができましたが、難しいのは「R通り」をどう計算するか、ということです。

(2004/11/26)
 nCrを二項定理と表現していたのは誤りなので修正しました。Scottyさんありがとうございます。

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2004/11/10

「1.ボードを読む」続き

(「1.ボードを読む」続き)
 ボードからホール・カードの有利不利をイメージできるようになったら、次に行なうべきはホール・カードからボードの有利不利をイメージすることです。自分が持っているホール・カードに対して、どのようなボードがオープンされると有利あるいは不利かをイメージしてみてください。

(例1-2-1)
 今9s6sのハンドを持っているとします。フロップでどういうカードがオープンされると有利になるでしょうか。おそらくは8x7x5xのストレートで、一番良いのはすべてスペード、次に良いのがレインボー(ばらばらのスーツ)でしょう。なぜフラッシュではなくストレートが完成するようなフロップが良いかといえば、9よりもランクの高いフラッシュのカードがAKQJTと5枚もあるからです。フロップでストレートが完成した状態で、ターンでオープンされると不利になるカードは何になるでしょう。同スーツが3枚以上になるようなカード(フラッシュの可能性)、ペアができるようなカード(フルハウス・フォーカードの可能性)、JxやTxや9x(よりランクの高いストレートの可能性)が考えられます。逆に考えると、これらのカードがオープンされない限り、フロップで完成したストレートの優位性を保つことができます。
【※例題募集中、コメントかトラックバックしてください】

 ホール・カードからボードの有利不利をイメージすることは、各ベティングでアクションを行なう上での重要なヒントになります。ベティングにおけるアクションについては、次章以降に記述します。
 学習方法は、前述と同様にカードを使って、自分の前にカードを2枚オープンした後、ボードにオープンされる有利あるいは不利なカードをイメージしてみましょう。カード2枚からイメージするだけなので、実際にカードを使わなくても頭の中だけで学習することも可能です。

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戦術論関連リンク

○テキサス・ホールデム・ポーカー戦術論関連リンク
 最初に書くべきことでしたが、テキサス・ホールデム・ポーカーの戦術論に関しては、先駆者の方々が様々な資料を提示されています。改めて目を通してみると、私が書こうと思ったようなことはすでに書かれています。
 遅まきながら、先駆者の方々の資料・戦術論を紹介させていただきます。

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J.O.さんのStrategy of Poker
 状況の変化に合わせた初手の絞込みや打ち回しなどを解説しています。

なごやんさんのテキサスホールデムのABC
 ホールデムに関する必要な戦術や技術全般について、系統立てて紹介されています。

Poker Probability and Programs
 ホールデムの確率論について、とても詳しく書かれています。

LAC-HEROさんのポーカーの戦略らしきもの
 初手に関しての様々な角度からの考察がコラム風に書かれています。
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 以上、紹介したサイトは、日本ポーカープレーヤーズ協会リンク・ページからもたどれますし、紹介していないページも多々あります。

 これらのサイトに目を通せば、私のブログを読む必要はないのかもしれません。しかし、自分の頭を整理するために、自分の考えをまとめる作業として戦術論を書き続けます。

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2004/11/03

1.ボードを読む

1.ボードを読む
 ホールデムを実践に参加することで学ぶ前に、身につけておいた方が良い技術がいくつかあります。その中でもっとも大切なのはボードを読むことです。「ボードを読む」とは、オープンされているコミュニティー・カードから、今どういうホール(ポケット)・カードがどれくらいの強さであるか、そして重要なのが何がナッツ(最強)であるかを把握することです。
 ご存知の通り、ホールデムではまず2枚のホール・カードが裏向きで各プレーヤーに配られます。ここで初手の絞込みという技術が必要ですが、これは次章以降で記述します。ベティングが行なわれた後、ボード上に全員が使えるコミュニティー・カードがフロップとして3枚、ターンとして1枚、リバーとして1枚、計5枚のカードが表向きにオープンされます。各フェーズの後にはそれぞれベティングが行なわれますが、このとき、ボードにカードがオープンされるたびに状況が変化することを理解する必要があります。

(例1-1-1)
 今AsTsのハンド(ホール・カード)を持っているとします。フロップでTh8s5sがオープンしたとき、自分のハンドは何番目の強さでしょうか。どのようなカードを持っている人が自分よりも強いでしょうか。ターンで9cがオープンしたらどうでしょう。そして、リバーで4sがオープンしたら。
【※例題募集中、コメントかトラックバックしてください】

 ボード状況の変化をできるだけ短い時間で把握する技術は、その後に学ぶであろう駆け引き的な戦術において重要です。では、私がこの技術を完全に取得しているかといえば、残念ながら修行不足です。頭に血が上り、自分よりも強い他人のハンドを見落とすことがよくあります。

 ボードを読むための学習は、カードさえあれば一人でも簡単に行なうことができます。ボード上にフロップ、ターン、リバー、とカードをオープンしながら、ナッツとなるホール・カードは何かをイメージすればよいわけです。よりよい方法としては、自分の前にカードを2枚オープンしてから行なうと良いでしょう。その2枚のカードが有利か不利かをイメージすることが、一つの指標になるからです。さらには、自分のカードを一度見た後、カードは伏せてからボードをオープンすればより実践的な練習になります。
 他の効果的な方法としては、Yahooポーカーなどのオンライン・ポーカーを利用する方法です。ゲームには参加せず、画面を見ながら今どんなホール・カードが強いかを繰り返しイメージします。まずナッツが瞬間的に把握できるようになること、続いてどのようなホール・カードがどのくらいの強さであるかをイメージできるようになることが理想です。

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テキサス・ホールデム・ポーカー戦術論(はじめに)

0.はじめに

 私のテキサス・ホールデム・ポーカー(以降、「ホールデム」と記載します)暦は2004年秋時点で約2年です。それほど経歴が長いわけではありませんが、これまでの間に身につけた技術的なものもいくつかあります。それらを系統立ててこのブログに記載します。
 あらかじめお断りしますが、記載するのはポーカーをより楽しむための知識や技術などであり、必勝法ではありません。必勝法をお求めの方は、そのことを謳っているブログなりサイトなりを見てください。
 また、これから記載するものは、私の考える技術論なり戦術論ですので、もちろん絶対的に正しいわけではありません。しかし、人によっては参考になる部分もあるかとは思います。これを読んで、意見、考えがある方はコメントなりトラックバックなりしていただけると幸いです。

 一般的にポーカーは、ポーカーフェイスという言葉がある通り、表情を読まれないようにブラフ(はったり)するゲームだと思われています。ホールデムでは、ポーカーフェイスという言葉はともかく、確かにブラフする局面は多々あります。しかし、それはブラフできるだけの理由があって初めて成り立つものであり、実際にはブラフとは極めて高度な戦術です。ブラフして効果のある局面を見極めるには、ブラフをせずに勝てる状況が分かっていなければいけません。そのために、まずブラフという要素を排除した戦術論を記載します。

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【目次】
1.ボードを読む つづき
2.ホールデムの確率論
2.1 ターンでの確率 つづき
2.2 ポットオッズ
2.3 フロップでの確率とポットオッズ つづき
コラム:ポットオッズと期待値
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テキサス・ホールデム・ポーカー戦術論関連リンク

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