2004/10/04

「ツキの法則-「賭け方」と「勝敗」の科学-」書評

 競馬や宝くじなどで一攫千金を夢見ている人に、ぜひ読んでもらいたい本です。その夢がいかに無意味なものかを教えてくれます。
 この本を読んでいる途中、初めて宝くじを購入し、その結果を調べてたときに感じたことを思い出しました。「これは、当たらないな」と。それもそのはず、宝くじの控除率は53.6%。これでは夢をみることはできません。
 と、ここで「控除率」という言葉が分からない(ギャンブルをする)人にもこの本はお勧めです。ギャンブルは胴元が儲かるようにできていて、しかも、日本の公営ギャンブルは極悪な胴元が開催していることがよく分かります。
 ギャンブルは人生において、金銭をもたらすものではなく、さまざまな楽しみをもたらす娯楽であることを教えてくれる良書です。この本に書かれている内容を多くの日本人が理解したときに、日本人は真に余裕のある生活を送れるのでしょう。

ツキの法則-「賭け方」と「勝敗」の科学-」 著:谷岡一郎(PHP新書, ISBN4-569-55763-5)

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2004/10/03

「フェイク」書評

 表紙のAのフルハウスの写真に惹かれて手に取りました。裏表紙の帯には「ポーカーの勝負」と書かれていたので買うことにしましたが、同時に「入念なイカサマ」とも書かれていたので期待せずに読みました。
 ストーリーの中に薀蓄を盛り込む作風を感じましたが、少しかじったことを無理やり利用しているようにも感じました。冒頭の紅茶ネタは、いかにもためしてガッテン紅茶の回を利用しました、という印象です。
 肝心のポーカーですが、現在の主流ではない、ということを前置きした後でのドロー・ポーカーでした。しかし主流がファイブ・スタッドとセブン・スタッドと書かれているのは、明らかな調査不足です。セブン・スタッドはともかく、ファイブ・スタッドはどうでしょう。参考文献に「シンシナティ・キッド」が挙げられていたので、その影響でしょう。現在のポーカーの主流はテキサス・ホールデム・ポーカーですから。
 テクニックについても、ポーカーをプレーする人間としては不満があります。それはドロー・ポーカーがスタッド・ポーカーよりもテクニックを必要とする、と書かれていることです。スタッドは、一部のカードが見え情報量が増えるということで、カードが見えないドローよりも相手の手が読みやすい、ということがその根拠のようです。せめて、スタッドとドローでは使うテクニックが違う、ぐらいの表現にしてもらいたかったです。
 用語の使い方にしても、ブラフのことをフェイクと表記している部分がありましたが、用語は正確に使って欲しかったです。ただ、この用語の間違いは意図的なものと思われ、ストーリーの都合上やむをえなかったのでしょう。
 ポーカーのプレー場面は評価できませんし、細かい疑問を感じさせる部分はありますが、物語としての面白さがあったのは救いでした。

フェイク」 著:五十嵐貴久(幻冬舎,ISBN4-344-00679-8)

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