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2013/04/13

バックギャモンのAndroidアプリを色々試してみました

 Nexus7を手に入れて、色々なアプリを物色しているうちに、久しぶりにバックギャモンをプレーしたくなりました。
 Google Playに、無料版も何本かあることが分かったので、目についた良さげなアプリを片っ端から試してみました。
 で、その結果を備忘録としてまとめます。

 各アプリについて記載する前に、いくつかの前置きを(長いです)。
 私が求めているのは「プレーすることでバックギャモンの勉強ができるアプリ」です。それは、無料版に要求することではないのですが、無料版にあれば安上がりで良い、と考えて評価しています。
 有料版であれば、日本バックギャモン協会で、iPhone&iPod版が紹介されているBackgammon NJ for Android(Jimmy Hu)が良いのではないかと思います。Androidアプリとしては少し高めですが、プロの紹介なので間違いがないでしょう。

 記載には、一般的ではない用語を使用しています。それらについては、、日本バックギャモン協会のどこか、もしくはリンクをたどったどこかに説明があると思います。
 書籍としては、用語のみにとどまらず、バックギャモンの戦術についても詳しく書かれているバックギャモン・ブックバックギャモン入門 (カジノブックシリーズ)が参考になるかと思います(後者は持っていませんが、望月プロの監修なので間違いはないと思います)。

 評価の基準として、まず、ゲームのルールには記載されない、

1.プレーヤー(自分)のインナーボードが下になる(最低でも下に設定できる)
2.ダイスは向かって右側のボードに振る
3.キューブは所持しているサイドに移動される
4.ダイスをピックアップするまではUndoできる

といった作法に近いルールが守られていることをみています。これは、アプリ開発者が実際に(公式な)バックギャモンをプレーしているかどうかが判断できるからです。特に、1と3がともに守られていないアプリの出来は、評価に値しない(主観です)場合が多かったです。
 また、

5.マッチゲームができる
6.クロフォードルールが適用されている(もしくは選択できる)

ことも重要視しています。バックギャモンではキューブの扱いが重要になりますが、それはマッチゲームで顕著であるためです。なので、アプリの評価もマッチゲーム(最終的には設定できる一番長いマッチゲーム)で行ないました。
 マッチゲームであれば、クロフォードルールは採用されていて欲しいところです。
 CPUの賢さの評価は、

7.キューブアクションがおかしくないか
8.おかしなムーブがないか

という点を確認しました。特に7は、賢くない場合は本当にダメダメです。
 ダイスの出目に関しては許容しています。「バックギャモンに強い」ということは「ダイスの出目も良い」場合が多く、リアルでも異常に良い目を出すプレーヤーは存在するからです。また、強いプレーヤーの出目は、「偏っている」と感じるくらい良い場合が多いです。もちろん、「神が降りてきた」と思うほど偏りを感じることはあるし、頭にくることもあります。でも、それはバックギャモンの要素の一つであり、マッチゲームをプレーしていて、対処のしようがない程に偏っているアプリはありませんでした(マッチゲーム以外だと、最強レベルで常に神が降りてきてしまうアプリもありましたが[追記]「常に」ではないことを確認したので削除します)。

 なお、私がよくバックギャモンをプレーしていたのは、PC用のバックギャモンソフトで、最強の座がJellyFish(公式サイトがなくなった?)からSnowieに移って間もない頃です(と言っても、ほとんどの方には分からないと思いますが)。今は、GNU GammonBGBlitzといったソフトの評価も高いようです(GNU Gammonは知ってましたが、当時の評価は高くなかったと思います。BGBlitzは全く知りませんでした)。
 なので、少し考え方や見方が古いかもしれません。

 ここから、ようやくアプリの評価結果です。
 すべてのアプリについて、オフラインでプレーしています。オフラインだと広告が表示されなくなるアプリが多いので。

 私が最も高く評価したのは、Backgammon Mobile(ALCA Mobile)です。
 これが無料版であるとは思えないほどの出来です。
 数少ないプレーヤーのインナーボードが「常に下」であることに加え、駒の回り方向を変更できるのはこのアプリだけでした。また手番終了は、ムーブ完了時のアプリが多い中、このアプリはダイスのピックアップ(ムーブ完了後にダイスをタップ)でした。操作性もよく、意図しないムーブが起きるようなこともありませんでした。ダイスの出目が表示されるのも、プレーヤーのダイスが右、CPUのが左(CPUにとって右)で、違和感がありません。
 CPUの賢さも満足の行くレベルで、というよりかなり強く、現在はIntermediate(8段階の下から3番め)に設定して互角です。[追記]今は1つ上のAdvancedで設定していますが、勝てません。もう少しで勝てそうですが、頻繁に神を感じます。
 [さらに追記]Advancedで勝てないマッチが続いたので、試しに最高レベルのGrandmasterでプレーしてみました。で、あっさり勝てました。「あっさり」はたまたまですが、Advacedで勝てないからその上のレベルで全く歯がたたないわけではありませんでした。6番目以降のWorldclass, Supremo, Grandmasterは「very CPU intensive」な状態になり、CPUも時間をかけて思考するようになります。その成果はムーブに現れるらしく、マッチの結果をGNU Gammonで解析すると、CPUはレベルが上がるほどムーブの誤りが減るようです(そのように感じます)。Advanced以上に総じて言えるのは、こちらのムーブのミスは見逃してもらえないことが多い、ということです。その後、自分のプレーを見直すことで、Advancedでも勝てるようになりました。AdvancedとExpertで行き詰まったらWorldclass以上でプレーすることをおすすめします(「ムーブがいいから強い」と思ったほうが精神的には良いので)。
 このアプリでは、GNU Gammon形式のマッチゲームの棋譜をGMailで転送できるので、実際にGNU Gammonで解析してみましたが、CPUとプレーヤー(私)は、キューブアクションもムーブも同じくらいのミスがあり、ダイスの出目も大きな偏りはない感じでした(良い目は同じくらいでしたが、悪い目が「気持ち」プレーヤーに多いような気もしました)。
 細かいバグはありました(「戻るボタンでゲーム終了となるのをキャンセルしたらムーブができなくなった」「ベアオフ中に6-1が出て6しか動かせないのに1だけが動かせる目になっていた」)が、プレー自体に影響のあるものではありませんでした。[追記]v1.3でこれらの問題は解消されているかもしれません。
 強いて問題点を挙げるとしたら、電池の消耗が早い(そして本体が熱くなる)ような気がすることでしょうか。[追記]v1.3でこの問題は解消されました。大幅に改善されています。

 次…となると、評価がずいぶん下がりますが、まずはBackgammon Free(AI Factory Limited, 有料版は約130円)でしょうか。
 操作性も悪くなく、アプリの出来は良いと思います。
 デフォルトだとプレーヤーのインナーボードが上だったり、ムーブが完了すると同時に手番が終了したりするので、バックギャモンを実際にプレーしたことがない開発者によるアプリだと思っているのですが、CPUの賢さも悪くないです。特に、ランニングゲームがツボにはまると勝てないことが多かったです。
 このアプリは、各レベルでの対戦成績の履歴が表示できるのですが、マッチ勝数(私12対CPU3)、ラウンド勝数(同59対39)、総ポイント数(同155対90)、という結果でした。どうも、最強レベル(5段階の5)でもランニングゲーム以外のゲームプランを思考しないらしく、マッチゲームをするとあまり強くないことがわかります。対戦成績の履歴には、相手の駒のヒット数(同331対356)、という項目があるので、ピップをかなり重視している=ランニングゲームだけを意識している、と推測されます。
 見方を変えると(偉そうに書きますが)、このアプリが弱いと感じたら初心者を卒業したことになるのではないかと思います。
 ところで、このアプリは、ゲームを終了したつもりでもプロセスが動いたままなので、その点は疑問です。

 これ以外だと、Backgammon Lite(Odesys LLC, 有料版は約400円)もわりと良いように感じました。
 ただ、表示はスマフォ専用らしくNexus7だと小さくて見づらいです。また、小さいがゆえに操作性もよくありません。
 プレーヤーのインナーボードが常に下で、手番の終了はAutoかManualで選択できる点は、しっかりした作りであることを伺わせます。ただ、キューブはテイクしても置場所が変わらず、テイクしたプレイヤーの色に変わるだけなので少し分かりにくいです。また、ダブルを実行する際に、メニューからの選択になるので最初は戸惑いました。なので、キューブに関してはマイナス評価です。
 CPUの賢さは3段階あるのですが、無料版(Lite版)で選択できるのは2番め(Hard)までです。このアプリもランニングゲームだけを得意としているらしく、ノーコンタクトになると強さを発揮します。

 あとは、イマイチなアプリと評価に値しない(主観です)アプリですが、一応記載しておきます。

 Backgammon Gold Free(mobivention apps, 有料版は約540円)は、とても残念でした。
 BGBlitzのAIを搭載しているアプリとして、BGBlitzの公式サイトからのリンクもあるので、ものすごく期待してプレーしましたが、まず見た目と操作性に馴染めませんでした。
 手番は、ムーブ完了後にしばらく時間が経過してから自動で終了します。その間にUndo出来るのですが、その時間が考え直すには短く、考え直さない場合には長い、という中途半端な時間なのが辛かったです。また、キューブをテイクしても置場所が変わらず、テイクしたプレイヤーの色に変わるだけなので分かりにくいです。駒が小さく、常に重なっているのにも馴染めませんでした。
 一番期待していたCPUの賢さは4段階で、無料版では最強のレベルは選べませんでした。そして、レベル3(選べた最強)は、残念なほど弱かったです。
 キューブについては、マッチゲームのラウンド序盤で、形勢に関係なく、ダブルする場合が多いのが気になりました。キューブを出すことで、マッチゲームを実質的に短くする戦略があることは確かですが、CPUにそれを実行されるのは愉快ではありません。
 また、ムーブに関しても「いくらなんでもそれは…」というものも多く、ダイスの出目も妙に平等を意識した感じで、はっきりと「弱い」と言えるレベルでした。
 BGBlitzのAIは無料版では機能していないのかもしれませんが、とても有料版を購入する気にはなれませんでした(でも、本体が熱くなるし、電池の消耗も早い気がするから、CPUはものすごく考えているように思えるのですが…残念です)。

 Backgammon Masters Free(2KB LLC, 有料版は約100円)は弱すぎることに加え、「ゲームが正常に再開できない場合がある」という点が問題でした。
 無料版だと、ゲーム開始前に広告が表示されるのですが、スリープしてしばらく時間が経過してから電源オンしてプレーを再開するときにも、この広告が表示されます。この広告画面を抜けると、ゲームを再開するかどうかを聞かれるのですが、連続でマッチゲームを行なっていた時に、ゲームの再開が「前回のマッチゲームだった」ということがありました。
 また、ルール面でも少し難があり、マストのムーブで移動の選択ができました(バーに駒があり、1と5が出て盤上は1のみ移動できる状態だったので、5でしか戻れないはずなのに1で戻れました。つまり5を使用しなくて済んだ訳です)。他のアプリで同じ状況になったらどうなるかは分かりませんが。
 それから、クロフォードルールが適用されているらしく、その場面でキューブが表示されていないのに、ダブルされました。で、テイクしたのに、こちらからのリダブルはできませんでした(その必要はありませんでしたが)。
 White(down)を選ぶとプレーヤーのインナーボードが下になります。
 操作性はよくありませんでした。駒を移動するか選択するかの感度が「移動」よりになっていて、タップして選択したつもりが選択されない、ということの連続でした。また、ヒットする(される)度に「残念でした音」のようなものが鳴るのは鬱陶しいです。ヒットされることは必ずしもマイナスではないので、過剰な演出をするアプリは「バックギャモンをプレーしたことがない開発者の制作」と思えてしまいます。
 CPUの賢さは、最初にも書いたとおり、レベルがProfessional(3段階レベルの最高)でも、はっきりと「弱い」です。特にキューブアクションの思考が弱いらしく、無理してテイクするので、マッチゲームではより弱さを感じます。

 Backgammon LITE(Intent Software GmbH & CO.KG, 有料版は約100円)も弱いです。
 操作性は悪くないのですが、キューブをどちらが持っているかは手番が来ないと分かりませんでした(ダブルができるかどうかで判断するしかありませんでした)。相手がキューブを持っているといくつなのかが分からないので、ちゃんと覚えている必要がありました(そんな大事なことを忘れるな、ということかもしれませんが)。
 マッチゲームはできるのですが、クロフォードルールは適用されませんでした。また、デフォルトはプレーヤーのインナーボードが上ですが、Blackを選ぶと下になります。
 CPUの賢さは、レベル4(4段階の最強)でも強さは感じず、おかしなムーブも多々ありました。このアプリのキューブアクションも無理してテイクする傾向です。レベルごとの対戦戦績の履歴が出るので振り返ってみると、ゲーム(ラウンド?)勝数(私23対CPU7)、ラウンド(マッチ?)勝数(同8対0)、総ポイント数(同60対10)となっています。
 その他気になる点としては、マッチゲーム終了時にExitを選択したらハングしたことです。ゲーム終了後だから特に問題はありませんが。

 最後に評価に値しない(主観です)アプリです。

 Backgammon V Free(ZingMagic Limited, 有料版は約300円)は、とにかく音が鬱陶しかったので、速攻でオフにしました。
 「マッチゲームがない」「キューブの位置は固定でどちらがテイクしているのか分からない」でした。
 CPUの賢さのレベルがBeginnerからExpertまで7段階ありますが、どれも基本は「かなり運のいい初心者」の印象で変わりありませんが、Expertは神が降りてきてしまうので、勝ち目がありません[追記]負けっぱなしが嫌なので、その後も対戦した見たところ、3回に1回くらいは勝てるようになりました。神が降りた後に、帳尻を合わせるかのように弱い時もありました。最終的には、CPUの賢さとしては「悪くないかな」と判断を変えました。ただ、Expert以外は相手にならないし、マッチゲームがないので評価は変わりませんが

 Backgammon Deluxe(Mouse Games)は、初手がゾロ目の場合がありました(最初のロールは先攻を決めるためだけのものらしいです)。
 常にプレイヤーのインナーボードが上で、CPUはレベルがHard(3段階レベルの最高)でも弱く、形勢判断が全然できていませんでした。キューブアクションも、なんでもテイクするし、圧倒的に負けているのにダブルするし、強さの欠片も感じませんでした。

 バックギャモン(AAStudio)も、初手のゾロ目がありました。
 「Blackを選ぶとプレイヤーのインナーが上」「キューブがない」「マッチゲームがない」「ポイントがすべて同じ色で見にくい」「CPUのレベル設定はなし」でした。また、ラウンド終了時に鳴る勝利音もしくは敗北音が鬱陶しかったです。
 CPUは基本的に「運のいい初心者」で、たまに「物凄く運のいい初心者」という感じです。
 それから、ベアオフのムーブにバグありました(相手の駒が4ポイントにあり、5ポイントから1と4の目でヒットしてから上げようとしたら、1でヒットした時点で手番が終了しました)。また、クローズアウトして、相手の駒をヒットしたら、残りの目はインナーの駒しか動かせなくなりました。

 バックギャモン(APPSCRAFT)は、変な日本語訳が愉快でした。
 「常にプレイヤーのインナーが上」「キューブがない」「マッチゲームがない」「CPUのレベル設定はない」で、オープニングロールでダイスを2個振るので、初手のゾロ目がありました。
 CPUは、駒をとにかく前に進めて、1,2ヶ所に集めようとするので、駒の配置が見たことないような状態になりました。

 Hardwood Backgammon Free(Silver Creek Entertainment, 有料版は約100円)は、文字が正しく表示されませんでした(日本語版Nexus7には入っていないフォントが使われているらしいです)。
 プレー中にかぎらずBGMが鳴っているのが鬱陶しかったです。あれがいい、という人もいるのだとは思いますが。
 CPUの賢さは、無料版ではEasyしか選択できませんでした(他のレベルの名称は不明です)。当然弱かったです。

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