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2009/06/18

モニターとプリンタで、デジカメ画像の色を合わす為に(WindowsXPで)

 WindowsXPにおいて、デジカメで撮った画像ファイルの色をモニターとプリンタの印刷結果で合うようにしたい、と考え、いろいろと調べた結果をまとめます。
 結論としては、「モニターの色温度を(6500Kに)変えて、WindowsXPにモニター用カラープロファイルを適用し、モニターのコントラストと明るさを調整し、カラープロファイルに対応したアプリケーション(ViewNX)で印刷用カラープロファイルを使用して、プリンタで補正しないように印刷する(画像ファイルの色空間は、とりあえずsRGBで)」ということで落ち着きました。
 以下に細かいことを記載しますが、内容が正確であることは保証できませんのでご了承ください(「正確なこと」はもっと信用あるサイトか資料で確認してください)。

 まず背景として記載しますが、私が使用しているハードウェアは、
・デジカメ … Nikon D40 (Amazonで購入)
・パソコン(OS) … WindowsXP
・モニター … Sony MultiscanG200(FDトリニトロン)
・プリンタ … Canon PIXUS iP4600 (Amazonで購入)
です。
 D40の画質モードは"RAW"に設定していて、ViewNXでRAW現像しています。
 ViewNXを使用している理由は、Nikon純正であることに加え、(もちろん)「ただ」ということもありますが、私の使用する画像編集が、
・露出補正
・ピクチャーコントロール
・D-ライティング
ぐらいなので、有料ソフトを使うほどではないからです。
 よって、「色合わせ」が(有料ソフトを使用することなく)ViewNXで出来れば理想的、という観点で調べ、結果としてViewNXで問題ないことが分かりました。

 では、具体的に私が行なったことを以下に記載します。なお、用語やツールの話などは、エントリーの後半になんとなくまとめてあります。

 最初はモニターの調整です。
 まず、モニターの色温度を変更しました。色温度はデフォルトの9300Kになっていましたが、これを可変調整で6500Kぐらいに設定しました。そして、「画面のプロパティ」の「設定」タブの「詳細設定」で開くダイアログの「色の管理」タブで、カラープロファイルSONY_D65.ICMを適用しました(Microsoft Color Control Panel Applet for Windows XP(後述)の「Devices」タブで「Displays」を選択してカラープロファイルを適用することも可能です)。
 カラープロファイルSONY_D65.ICMは、モニターに付属していたフロッピーに格納されていましたが、sonyのコンピュータディスプレイの各種ファイルダウンロードでダウンロードすることでも取得可能なことが分かりました。
 さらに理想的には、単純にメーカー提供のカラープロファイルを適用するのではなく、キャリブレーションによりそのモニターにより適合したカラープロファイルを作成した方が良いのですが、そこまでの追求はしませんでした。ネット上の情報によると、お手軽な方法として、Adobe PhotoshopにおまけでついているAdobe Gammaを使用すると良いようです。また、Adobe Gammaの日本語版は、単体でインストール可能らしいです(「adobe gamma インストール」でググると…)。
 カラープロファイルを適用した後、コントラストを最大にし、明るさ(ブライトネス)を調整しました(実際には、印刷した写真と見比べて明るさを48に調整しました)。

 次にプリンタ関連の設定です。
 プリンタのカラープロファイルは、プリンタのプロパティの「色の管理」か、Microsoft Color Control Panel Applet for Windows XPの「Devices」タブで「Printers」を選択して設定可能なのですが、iP4600に関して言えばデフォルトの「自動(Auto)」のまま、変更する必要はなさそうです。もし、手動で設定するならば、「Canon IJ Color Printer Profile 2005(ファイル名:CNBJPRN3.ICM)」を選択することになります(他のプリンタ付属のICCプロファイルは、プリンタ用紙用です)。

 最後にアプリケーションの設定(実際の印刷について)です。
 ViewNXのメニューバーから「編集」→「オプション」で開くダイアログ「オプション」で、「カラーマネージメント」を選択します。この設定画面で、使用する用紙に応じて「プリンタプロファイル」を選択(※)し、「プリント用のプロファイルを指定する」にチェックを入れます。「マッチング手法」は、私の環境では「相対的な色域」を選ぶことでモニターと印刷の色が合いました。

 印刷時のプリンタの設定は、「基本設定」の「色/濃度」で「マニュアル調整」を選択し、「設定」ボタンをクリックすると開く「マニュアル色調整」画面の「マッチング」タブで、「色補正」を「なし」に設定します。
 「なし」に設定するのは、アプリケーションでプリンタ用紙のカラープロファイルを適用するため、プリンタで補正する必要がないからです。ちなみに、ここで(アプリケーションでプリント用プロファイルを設定せず)「ドライバ補正」を選択すると、プリンタ独自の画像処理が有効になります。iP4600では、全体的に赤みが強くなる補正がかかるようです。また「ICM」を選択すると、WindowsXPのICM2.0を利用して補正するらしいのですが、ICM2.0はsRGBしか扱えないためか、思い通りの印刷は出来ませんでした。
 その他プリンタの設定は、用紙に合わせて変更してください。また、印刷品質もプリンタプロファイルに合わせて、ユーザー設定した方が良いと思われます。

 以上の結果、私の環境ではモニターと印刷の色が合うようになりました。


※「用紙に対応したプリンタプロファイルについて」

 ViewNXで設定する「プリンタプロファイル」は、プリンタ用紙に合わせて用意されているICCカラープロファイルです。iP4600には全部で8つのプロファイルが用意されています。ViewNXでは、ICCカラープロファイルのファイル名しか表示されない(ViewNX2で改善されました)ので、プロファイル名称との対比を記載すると、
CNB9ACA0.ICM … Canon iP4600 series PR1
CNB9ACB0.ICM … Canon iP4600 series PR2
CNB9ACC0.ICM … Canon iP4600 series PR3
CNB9ADB0.ICM … Canon iP4600 series MP2
CNB9AMB0.ICM … Canon iP4600 series GL2/SG2
CNB9AMC0.ICM … Canon iP4600 series GL3/SG3
CNB9ANB0.ICM … Canon iP4600 series PT2
CNB9ANC0.ICM … Canon iP4600 series PT3
となります(この情報は、ファイルのプロパティで「プロファイル情報」を見るか、Microsoft Color Control Panel Applet for Windows XPの「Profiles」で見ることができます)。
 ここで、プロファイル名称の最後にある"PR1"や"MP2"などの「アルファベット2文字+数字1桁」は、「用紙の種類と印刷品位」を表しています。「アルファベット2文字」と「用紙の種類」の対比を記載すると、
PR … キヤノン写真用紙・光沢 プロフェッショナル[型番:PR-201] (Amazonで購入)
MP … マットフォトペーパー[型番:MP-101] (Amazonで購入)
GL … キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド[型番:GL-101] (Amazonで購入)
SG … キヤノン写真用紙・絹目調[型番:SG-201] (Amazonで購入)
PT … キヤノン写真用紙・光沢 プロ[プラチナグレード][型番:PT-101] (Amazonで購入)
となるようです(各用紙型番の最初の2文字で分かります)。
 数字1桁の印刷品位は、値が小さいほど高品質であることを意味します。

 よって、例えば「キヤノン写真用紙・光沢 プロフェッショナル」を使用して、印刷品質を"1"(高品質)で印刷する場合、ViewNXの「プリンタプロファイル」には"CNB9ACA0.ICM"を選択します。


【より詳しい情報】

 予備知識としての色空間とWindowsXP上のカラーマネージメントについて記載します。

 色空間については、Wikipediaの「色空間」の説明やCanonのフォトレタッチに関する解説が参考になります(CANON iMAGE GATEWAYにログインする必要がありますが、色空間の拡張による表現力の向上も参考になります)。
 人間が知覚できる色空間に対して、各デバイスで表現できる色空間には限りがあります。モニターであれば、表現できる色空間については多くがsRGBにとどまり、さらに広い色空間であるAdobeRGBは一部の高機能なモニターでのみ表現できます。プリンタが表現する色空間はCMYKです。デジカメで表現できる色空間については後述します(基本的にはパソコンに接続して使用するデバイスではないので、異なる考え方が必要です)。
 これら各デバイスにより表現できる色空間をアプリケーションで制御するために、WindowsXPには(一応)カラーマネージメントが用意されています。

 WindowsXPのカラーマネージメントについては、マイクロソフトのWindows XP での色管理の強化に詳しく記載されています。要するに、WindowsXPには、ICC(International Color Consortium) に準拠した色管理システムICM(Image Color Management)2.0が用意されていて、ICM2.0を利用したアプリケーションはOS経由でデバイスの色を制御できる、とされています。ただし、WindowsXPの基本的な色空間は「sRGB」で固定となっていて変更することは出来ません。変更できるのはデバイスの色空間だけです。
 「Windows XP での色管理の強化」ではタイトルのとおり、デバイスのICCカラープロファイルを一元管理できるツールMicrosoft Color Control Panel Applet for Windows XPを紹介しています。このアプリケーションは、モニターやプリンタのICCプロファイルを一元管理できるだけではなく、ICCプロファイルが持つ色分布や2つのICCプロファイルの差分を視覚的に見ることができるのでとても便利です。
 「Microsoft Color Control Panel Applet for Windows XP」をインストールするとコントロールパネルに「Color」が追加されます。この「Color」を開けば同アプリケーションが起動します。

 なお、モニターを中心としたカラーマネージメントについてはmiyahan.comWUXGA高解像度ワイド液晶ディスプレイ選びが、印刷を中心としたカラーマネージメントについては社団法人日本印刷技術協会マスター郡司のカラーマネージメントの極意が参考になりました(CANON iMAGE GATEWAYにログインする必要がありますが、プロフェッショナル プリントテクニック色域を忠実に再現できる「ICCプロファイル」の活用正確な色再現に必須のカラーマッチングも参考になりました)。

 続いて、デジカメと代表的な画像ファイルであるJPEG画像について記載します。
 デジカメは人間が知覚できる色空間をほぼ100%記録できます。そして、デジカメが扱うJPEG画像は、JEITA規格のディジタルスチルカメラ用画像ファイルフォーマット規格Exif(Exif2.2の規格書は有料ですが、リンク先で「立ち読み」できます。なお、Exif2.1はここでダウンロードできます)で規程されており、表色系としてはYCbCrが使用されていることが記載されています(Wikipediaの「JPEG」には、Exifは「JIFIを拡張した」と記載されています。JIFIの規格書にも標準色空間はYCbCrであることが記載されています)。YCbCrも人間が知覚できる色空間を100%に近く表現できます。  その一方で、Exifでは色空間はsRGBが標準とされています。
 Exif2.2では、色空間ガイドラインとして「sRGB色空間と(実際の記録データとしての)YCC色空間の関係を定義するsYCC規格を参照する」と記載されており、「sYCC規格を参照することにより、sRGB色空間外の色も含まれることになる」と記載されています。
 この記述が具体的に何を意味するか、という点については、CIPA(カメラ映像機器工業会)のExif Printに記載されています("Exif Print"はExif2.2の愛称です)。色空間についてはExif Printとは[sYCC色空間]に説明があり、デジカメ(で撮影した画像ファイル)とプリンタはsYCC色空間を利用して処理するため、モニターで表示される色空間には左右されない、ということが記載されています。
 ということで、私の環境では、「画像ファイルの色空間はsRGBかAdobeRGBか」という議論については、モニターの色空間がsRGBなので、「実は選択肢がない(AdobeRGBを使用する意味がない)」ということになります。

 さて、先述のとおり、ICM2.0は対応するアプリケーションでのみ有効な機能です。
 ネット上の情報を見ると、Adobe PhotoshopシリーズがICM2.0に対応していることはすぐに分かります(Canonフォトレタッチ-リファレンス編など)。それ以外の情報があまりありませんが、とりあえずViewNXはICM2.0に対応しています。おそらく、カメラメーカーが提供しているアプリケーションについてはICM2.0に対応していると推測されます。また、Picasa3はICM2.0に対応しているようです(Picasa2は対応していなかったそうです)。

【2009年6月20日追記】  Picasa3では、表示はICM2.0に対応していますが、プリンタプロファイルを使用しての印刷はできないようです。「表示は」と言えば、、Picasa3ではサムネイルもカラープロファイルに対応して正しく表示されますが、ViewNXではサムネイル(インデックス表示)にはカラープロファイルが適用されないようです(サムネイル表示はsRGBで固定になっているようです)。

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